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【2026年6月15日から申請受付開始】新しい在留カード制度を徹底解説――マイナンバーカード一体型「特定在留カード」と新様式在留カードで、現場は何が変わるのか

【2026年6月15日から申請受付開始】新しい在留カード制度を徹底解説――マイナンバーカード一体型「特定在留カード」と新様式在留カードで、現場は何が変わるのか

2026年(令和8年)6月14日、在留カード制度が大きく変わります。在留カードとマイナンバーカードを1枚にまとめた「特定在留カード」の運用が始まり、地方出入国在留管理局では翌開庁日の6月15日(月)から交付申請の受付がスタートします。同時に、従来型の在留カードも「新様式」に切り替わります。

これは単なるカードのデザイン変更ではありません。採用時の在留資格確認、カードのコピー保管、外国人雇用状況届出といった、外国人雇用の日常実務に直接影響する制度変更です。本記事では、変更のポイントと現場で想定される課題、そしていま企業が準備すべきことを解説します。


なぜ変わるのか――「入管と市区町村の二度手間」の解消

現在、中長期在留の外国人の多くは在留カードとマイナンバーカードの2枚を持っています。問題は、在留カードは出入国在留管理庁、マイナンバーカードは市区町村と、所管が分かれていることです。在留期間を更新するたびに、本人は入管での手続のあと、改めて市区町村の窓口でマイナンバーカードの有効期間変更の手続をしなければなりませんでした。

この二重の負担を解消するため、2024年6月に成立・公布された改正入管法等(令和6年法律第59号)により、両カードの一体化が制度化されました。その施行日が2026年6月14日です。


何が変わるのか――変更は「二本立て」

今回の変更は、2つのことが同時に起こります。ここを混同しないことが理解の近道です。

1つ目は「特定在留カード」の登場です。マイナンバーカード機能を付加した在留カードで、取得は完全に任意。希望する人だけが、在留期間更新や転入届などの手続の「ついで」に申請できます(単独申請は不可)。これを取得すれば、更新のたびに市区町村へ出向く手間がなくなり、マイナ保険証としても使えます。一方で、裏面にマイナンバーが記載されること、在留カードである以上は常時携帯義務があること、交付まで通常より10日ほど長くかかること、紛失時はマイナンバーカード機能の停止と入管での再交付という二重の手続になることは、取得前に知っておくべき点です。

2つ目は「新様式の在留カード」への切替えです。こちらは任意ではなく、6月14日以降に交付されるすべての在留カードが対象です。最大の変更点は、券面から「在留期間(3年・1年などの期間表記)」「許可の種類」「許可年月日」「交付年月日」の4項目が消え、ICチップにのみ記録されるようになることです。なお「在留期間の満了の日」(年月日)は引き続き券面に記載されます。このほか、永住者・高度専門職2号のカード有効期間が「交付後7年」から「交付後10回目の誕生日まで」に変わり、これまで顔写真のなかった16歳未満(1歳以上)にも顔写真が表示されるようになります。

そして重要なのは、いま手元にある現行様式のカードは有効期限までそのまま有効だということです。切替え義務はありません。つまり今後数年間、現場には「現行様式」「新様式」「特定在留カード」の3種類が併存します。


最大の落とし穴――券面でもアプリでも確認できない情報がある

ICチップに移った4項目は、入管庁の「在留カード等読取アプリケーション」で確認できる建前です。ところが入管庁の公式FAQによれば、「交付年月日」はアプリでは確認できず、「在留期間」「許可の種類」「許可年月日」も当面の間はアプリで確認できません。

つまり制度開始直後は、これらの情報を券面でもアプリでも確認できない期間が生じます。許可通知書類や就労資格証明書など、別の書類で補完する運用をあらかじめ設計しておく必要があります。


現場で想定される5つの課題

第一に、確認フローの混乱です。3種類のカードが併存するため、「券面に在留期間がない=偽造」でもなければ、「旧様式だから無効」でもありません。様式ごとの正しい姿を担当者が知らないと、適法なカードを疑い、不審なカードを見逃すという二重の誤りが起こります。

第二に、目視確認の限界です。券面情報が減る以上、読取アプリでICチップを読み、失効情報照会でカード番号の有効性を確かめる流れを、採用時の標準プロセスにする必要があります。アプリの利用には本人の同意が必要で、NFC対応スマートフォンなどの読取環境も要ります。

第三に、不法就労助長罪のリスクです。2024年の入管法等改正により、同罪の法定刑は現行の「3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金」から「5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金(併科可)」へ引き上げられることが決まっており、公布の日(2024年6月21日)から原則3年以内に施行されます。この罪は「知らなかった」では免責されず、確認を怠るなどの過失があれば現行法の下でも処罰の対象となり得ます。

第四に、マイナンバーの取得リスクです。特定在留カードは裏面にマイナンバーが記載されるため、従来の感覚でカードの両面をコピーすると、意図せずマイナンバーを取得・保管してしまいます。在留資格確認の目的でマイナンバーを取得することは番号法上できません。表面のみコピーする、裏面が必要な場合はマイナンバー部分をマスキングする、といった手順を社内で明文化しておくべきです。

第五に、社内様式と従業員対応です。「許可の種類」「許可年月日」を転記していた管理台帳やチェックリストは見直しが必要になります。また従業員からは「カードを切り替えるべきか」という質問が必ず来ます。現行カードは有効期限まで使えること、特定在留カードの取得は任意であることを、落ち着いて案内できる準備をしておきましょう。


ロムテンは新在留カード制度に対応します

ここまで見たとおり、新制度下の確認実務は「目視で見る」から「読み取り、照会し、記録する」へ移行します。これを担当者の注意力だけに頼るのは危険です。ロムテンは新型在留カード(新様式・特定在留カード)に対応し、次の実務をアプリを起点に行えます。

まず、在留カードのICチップ読取です。券面から情報が消える新様式でも、チップに記録された情報を確認でき、偽変造カードの検知にもつながります。

次に、失効情報の確認と記録です。アプリから入管庁の失効情報照会サイトにアクセスし、照会結果をアプリに記録・保存できます。照会そのものは入管庁サイト上で行う仕組みですが、「いつ・誰が・どのカード番号を照会し、結果がどうだったか」が従業員情報に紐づいて残るため、確認の証跡が一元化されます。万一の入管調査の際に確認履歴を即座に示せることは、不法就労助長罪の過失を問われないための重要な防御材料です。

外国人雇用状況届出(雇用届出)の申請も、アプリから簡単に行えます。雇入れ・離職のたびに発生する届出を、必要な情報の抜け漏れなく処理できます。

さらに在留期限アラートが、従業員ごとの在留期限を管理して期限前に自動で通知します。更新申請の失念によるオーバーステイを未然に防げます。

そして更新後の在留カードは、従業員本人がアプリから直接提出できます。提出は本人のスマートフォンによるICチップ読取で行われるため、写真を送らせるだけの運用と違い、本人提出でも偽変造チェックが効きます。人事による催促・回収・コピー・台帳更新という一連の工数がまるごと不要になります。

読み取る、照会する、届け出る、期限を見張る、更新カードを回収する。この確認サイクル全体を1つのアプリを起点に一元管理できることが、3様式併存時代への最も現実的な対策です。


いま準備すべきこと

施行まで残りわずかです。最低限、次の準備を進めてください。
・3様式併存を前提にした在留資格確認マニュアルの改訂

採用担当と現場管理者への教育

・読取アプリと失効情報照会を組み込んだ標準確認フローの整備(読取環境の配備を含む)

・在留カードコピーの取扱規程の改訂(特定在留カード裏面のマイナンバー対策)

・「許可の種類」「許可年月日」を参照していた社内様式および管理台帳の見直し

・外国人従業員への制度案内(取得は任意であること、現行カードは有効期限まで使えること)

・在留期限の管理を本人任せにしない仕組みづくり

また、ICチップ読取から期限アラート、更新カードの本人提出まで一元化できるロムテン等のツール導入も有効です。


まとめ

新在留カード制度は、外国人本人の負担を減らす前向きな改革である一方、企業の確認実務には確実に負荷を加えます。券面情報が減り、当面はアプリでも見えない項目があり、3種類のカードが併存し、特定在留カードの裏面にはマイナンバーが載る。不法就労助長罪の厳罰化を控えた今、確認体制の不備は重大な法的リスクに直結します。

「カードが変わるだけ」と侮らず、施行前のいま、確認フローと社内規程の点検を済ませておきましょう。ロムテンは、ICチップ読取から失効情報の確認・記録、雇用届出、期限アラート、更新カードの本人提出まで、新制度下の確認サイクルを支えます。新制度への移行を機に、外国人雇用管理の体制づくりにぜひお役立てください。

参考資料

出入国在留管理庁「【※2026年6月14日運用開始※】特定在留カード等交付申請について」 https://www.moj.go.jp/isa/tokutei.html

出入国在留管理庁「在留カード等読取アプリケーション/失効情報照会 サポートページ」 https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/rcc-support.html

※本記事は2026年6月時点で公表されている情報に基づいています。制度の詳細は今後変更される可能性があるため、最新情報は必ず出入国在留管理庁の公式サイトでご確認ください。